診療放射線技師・臨床検査技師の将来性【就業者数の推移で確認】
診療放射線技師・臨床検査技師の将来性【就業者数の推移で確認】
「将来性はあるのか」という問いに、感想や予測で答えることはしません。
総務省の国勢調査には、職種別の就業者数が記録されています。診療放射線技師と臨床検査技師の就業者数は1985年から2020年の間にどのように変化したのか、実数で確認できます。
「増えているか・減っているか」という事実を数字で見ることが、将来性を考える最初の材料になります。
就業者数の推移
以下のグラフは、国勢調査における診療放射線技師・臨床検査技師の就業者数の推移です。
出典:総務省「国勢調査」(1985・2010・2015・2020年)を加工して作成
| 調査年 | 診療放射線技師 | 臨床検査技師 |
|---|---|---|
| 1985年(昭和60年) | 27,546人 | 53,961人 |
| 2010年(平成22年) | 45,960人 | 71,800人 |
| 2015年(平成27年) | 50,480人 | 76,480人 |
| 2020年(令和2年) | 57,490人 | 82,720人 |
| 1985→2020年の増加 | +29,944人(+108.7%) | +28,759人(+53.3%) |
出典:総務省「国勢調査」(各年)
ここでは、1985年を起点として2020年までの変化を見ていきます。
診療放射線技師は1985年の27,546人から2020年の57,490人へと、35年間でほぼ2倍(+108.7%)に増加しています。臨床検査技師は同期間に53,961人から82,720人へと53.3%増加しています。どちらの職種も、一貫して就業者数が増え続けています。
直近5年(2015→2020年)の変化
1985年から2020年の全体傾向に加えて、直近の動向も確認しておきましょう。
| 期間 | 診療放射線技師の増加 | 臨床検査技師の増加 |
|---|---|---|
| 2010→2015年(5年間) | +4,520人(+9.8%) | +4,680人(+6.5%) |
| 2015→2020年(5年間) | +7,010人(+13.9%) | +6,240人(+8.2%) |
出典:総務省「国勢調査」(2010・2015・2020年)
直近の2015→2020年の5年間で、診療放射線技師は7,010人増(+13.9%)、臨床検査技師は6,240人増(+8.2%)となっています。2010→2015年よりも増加数が大きくなっており、増加のペースが加速しています。
データの読み方
就業者数が増加しているということは、採用されている人が増えているということです。医療機関・検診センター・研究機関などで新たに雇用されている人が増え続けていることを示しています。
ただし、この数字だけで「将来も安泰」とは言えません。いくつかの点を補足しておきます。
国勢調査の限界について
国勢調査の職業分類は5年に一度の調査です。2020年が最新の公表値であり、それ以降の最新データは現時点では取得できていません。また、1985年と2010年の間では職業分類の見直しがあったため、数字の連続性には注意が必要です。グラフに注記として記載しているとおりです。
「増えている=仕事がある」ではあるが、職場環境は別の話
就業者数の増加は「この職種で働いている人が増えている」という事実を示していますが、個々の職場の待遇・働きやすさは別の問題です。「就業者が増えているが、年収が上がっているかどうか」については、賃金構造基本統計調査のデータで確認する必要があります。
年収の全体像は「診療放射線技師の年収」「臨床検査技師の年収」でまとめています。
将来性を別の角度から見た参考情報
就業者数の推移以外で将来性を考える材料として、医療の需要動向があります。
日本は高齢化が進んでいます。高齢者は若い世代に比べて医療機関を利用する頻度が高く、画像診断(CT・MRI・レントゲン)や検体検査(血液・尿検査など)の需要も相応に増えることが予想されます。この傾向が診療放射線技師・臨床検査技師への需要に影響する可能性はあります。
ただし、これは一般的な需要予測の考え方であり、統計から直接確認できる数字ではありません。ここでは事実として確認できる就業者数の増加という数字をベースに、参考情報としてお伝えしています。
使用したデータ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | 総務省 国勢調査 |
| 使用年次 | 1985年(昭和60年)・2010年(平成22年)・2015年(平成27年)・2020年(令和2年) |
| statsDataId | 0003412456(1985年)・0003412185(2010年)・0003412184(2015年)・0004003081(2020年) |
| 集計項目 | 職業(小分類)別就業者数・男女計・従業上の地位総数 |
| 取得方法 | e-Stat API(3.0)を通じて一次データを取得・独自集計 |
職業分類コード(1985年):診療放射線技師=0350、臨床検査技師=0360
職業分類コード(2010〜2020年):診療放射線技師=0350/0450、臨床検査技師=0360/0460
※1985→2010年間は職業分類改定があるため増加数の単純比較には注意してください。
転職を検討している方へ
就業者数が増加し続けているということは、求人が生まれているということでもあります。ただし、どの職場の求人に応募するかによって、待遇は大きく変わります。
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年収を上げる手段の詳細は「年収を上げる手段の比較」でまとめています。